随所に感じる「隙の多さ」は綾瀬の魅力のひとつ
綾瀬の天然ボケは、『紅白歌合戦』で過去3度(2013・15・19年)、紅組司会者を務めたことで国民的に知られるようになった。司会のたびにセリフを噛んでも、視聴者からは批判の声よりチャーミングだと肯定的な反応が上回る。
もちろん、女優としての実績がなければこうはならないのだろうが、隙の多さすらも魅力に見えてしまう天性のキャラによって許されているところも多分にあるはずだ。その意味において彼女はもはや、高座で寝てしまっても客席から「寝かしておいてやれ」と声がかかったという古今亭志ん生や、あるいはホームランを打ちながらホームベースを踏み忘れてふいにしたといった話までもが伝説として伝えられる長嶋茂雄などと同じ域に達しているのかもしれない。
もともとは「ダイエット企画挑戦経験」もあるグラドル
いまでは日本を代表する女優との呼び声も高い綾瀬だが、デビュー当初はアイドルとして売り出され、グラビアやバラエティを中心に芸能活動を始めた。ホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞した翌年、2001年には『週刊文春』巻頭の名物グラビア「原色美女図鑑」に初登場する。この年にはドラマ『金田一少年の事件簿』で女優デビューしているが、「美女図鑑」登場は『B.C.ビューティー・コロシアム』というバラエティ番組の企画で1ヵ月で7キロのダイエットに成功した“ご褒美”としてで、肩書も「水着アイドル」となっていた(>>3)。
ホリプロの先輩・深田恭子との共通点と差異
突飛な役どころが多いという点では、綾瀬のホリプロの先輩である深田恭子とも重なる。ただ、深田がこうした役を演じると非現実性がより際立つのに対し、綾瀬の場合、どんなに現実離れした役を演じても、どこか日常と地続きというか普通っぽさを残している。
綾瀬はまた、ときどきバラエティ番組に出演しては、持ち前の天然ボケで笑いを誘っている。これについては、本業での演技派ぶりとのギャップも感じるが、じつのところ、演じる彼女も、天然な彼女もまた地続きで、本質的に変わりはないのかもしれない。それが証拠に、綾瀬の演じる役には、一見きっちりしていても、どこか隙のある女性が少なくない。
女優業以外でも幅広い活躍を見せる綾瀬
女優業の一方で、ここ10年あまり、TBSの『NEWS23』を中心に、戦争経験者に話を聞き、若い世代に伝える仕事も続けてきた。綾瀬の祖母の姉が広島の原爆で亡くなっていることも、この仕事を引き受けるきっかけだったという。
2015年暮れに綾瀬と対談したイギリスの小説家カズオ・イシグロは、自身もまた母親が長崎で原爆に遭っていることもあり、彼女がそうした仕事をしていると知って「非常に価値のあること」と評価した。
引用元: ・【文春】今日36歳となった女優・綾瀬はるか 「ダイエット企画挑戦のグラドル」がなぜ国民的女優へ転身できたのか? [予想健ちゃん★]
男でプロテーゼ入れまくるとこうなるんだな