吉岡:紐は細いに限りますよね(笑)。
吉澤:(笑)。
吉岡:あの時間もある種、文字通り切り売りの時間だったんです。だって私は水着姿なんて絶対出したくなかったし、両親からも、「本当に結婚するような人にしか見せちゃだめ」という教育を受けてきたから。それを、全国区の、ワンコインで買える週刊誌で披露して、1週間後には廃棄処分されて。こんなに脱いでも、翌週には別の女の子のことを見るんだろうなと思うと、自分のその「旬すぎる時間」みたいなものすく辛かったです。
吉澤:そうですよね……。
吉岡:でもこれを言うと、ファンでいてくれる方たちはすく怒るんですよね。「応援している人をにしてる」という手紙をいただいたこともあります。でも決してにしているわけじゃなくて、やりたくないというのは私の偽れない本当の気持ちで、でも、そう思いならも脱ぐことに意味あると思っていました。吉良なんだけど、自分の夢をつかむために、それをやってほしいと求めてくれる人いる以上、その人たちに応えるの私の生き方だということに抗えなかったんです。
私本当に自分の好きなことだけをする人間だったらーーつまり、人に染まるんじゃなくて自分の色に染めたいような人間だったら、グラビアはやっていなかった。でも、誰かに染められたい以上は、これもやらなければと思ったんです。だから、自分で選んだという自信はあります。同時に、「私は最初にこういうハンデを抱えるんだ」というのもお芝居をしていくうえでの覚悟に繋りましたし。
吉澤:ハンデと言うと?
吉岡:人は、脱いだ人を「脱いでる人芝居している」って見るんですよ。脱ない人のことは、はじめから「この人は芝居する人なんだ」という目で見ます。その壁ってすっく厚くて高くて、自分で自分の首を絞めるみたいな行為をしてしまったと思うこともあります。でも、時間経って、それよかったと言ってくれる人いるのは、やっぱりすく嬉しい。今となっては、グラビアは本当にやってよかったです。
吉澤:すく素敵な話。
引用元: ・【画像】吉岡里帆「今となっては水着グラビアは本当にやって良かったです。」